全てをこの風に乗せて
学校の最寄り駅から電車で2駅。

鈴音ちゃんたちはそこから3駅先。

私は二人よりも先に電車を降りて

迎えに来てくれた母の車に乗った。


「おかえり」

「ただいま、ありがとう」


心配性な母はほぼ毎日送り迎えしてくれる。

鈴音ちゃん達がいない時は

学校まで来てくれる程の心配性……





私が普通じゃないから



迷惑ばかり





車の窓から太陽が世界から消えようとしていた。


今日も空は綺麗……


赤とオレンジと紫と……




「空、きれいね」

私の視線を追って母が言った。



車は家についていて……

私はかなりの間空を見ていたらしい。

「うん、綺麗♪」

母に笑顔で応えた。
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