全てをこの風に乗せて
勉強に余裕のない俺が

授業中に手紙を読めるわけなくて

休み時間も周りとぐだぐだしてたら

放課後になってしまった。

結局、このいつもの公園で手紙を広げた。

『初めまして、高木くん。

プリント拾ってくれてありがとう。

あと、ご丁寧にお手紙も

ありがとうございます。

少しは元気になれましたか?

こうしてクラスメイトと

話すことが出来て

とても嬉しいです。

羽柴花織』


「…これは」

返事を求められている気がした。

『元気になれましたか?』って……

あの日、見られていた…?

よく分からない。

羽柴花織がわからない。

羽柴花織は俺を知っていた…?

「返事で聞くか…?」

姿がわからないクラスメイトに

どう返せばいいものか…





この日は勉強なんて手につかなかった。






(だめじゃん受験生(´・ω・`)
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