全てをこの風に乗せて
放課後、羽柴花織の下駄箱を探していた。

名簿順ならここなのだが、

名前も番号も振られていない。



「どうしたものか……」



あの0点の答案用紙を返したかったのだ。


紙飛行機を広げてしまったから

拾っただけで見てませんなんて言えないし

直接会おうにも見当たらない。


仕方なく、下駄箱に返すことにした。

この番号の無い下駄箱であってるだろうか?



中には、ちょこんと


小さな靴が入っていた。



「ちっさ……」



違ったら…

他人に0点を晒してしまうことになる。


いや、あってる。たぶん。


そもそも、紙飛行機にするくらいだ。


他人に見られてもなんてことないのだろう。


そんな色々な言い訳をして



番号の無い下駄箱に


答案用紙とメモを入れた。


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