君の星、僕の星
「バカにしないでよ!」


唖然としている俺にそう言い放ち、アヤは車を飛び出した。

引き止める暇もなく彼女の背中はどんどん小さくなり、やがて夕闇に紛れてしまった。



「……」



投げつけられた封筒からこぼれ落ちた金が、足下に散らばっている。

ポケットの中で携帯が短く震えた。
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