君の星、僕の星
「あ、この占い師知ってます?いま大人気なんですよ。すごくよく当たるって」


顔を上げると、美容師の若い男の子と鏡越しに目が合った。


「そうなの?」

「えぇ。テレビで紹介されたりして。変な名前なんですけどね、ジュリエットって何だよって」


私の髪をカラーリングする手を止めずに、彼は人懐っこい笑顔で言う。



「ふぅん……」



手にしている週刊誌の占いページに、改めて視線を落とす。


『高宮ジュリエットの星占い』。


12星座別のまぁよくあるものだけれど、『髪型などイメージチェンジも吉』と書いてある事に笑ってしまった。

ちょうどここが美容院だからだ。



「瀬戸さん、信じます?占いとか」

「信じない。こんなページ、真面目に読むの初めてかも」

「はは、ですよね?そんな感じします」
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