君の星、僕の星
連れて行かれたのは、廊下の突き当たりにある社会科準備室だった。
この時間になると人通りは皆無に近い。
それでも松田先生は念入りに辺りを見回してから私を中に招き入れた。
世界地図やスクリーンなど、社会科の授業で使う教材が保管してある部屋だ。
大きな窓から差し込む日差し。
空中を漂う埃。
「ちょっと待ってて。」
松田先生は部屋の奥まで進み、しゃがみ込んで冷蔵庫を開けた。
「それって」
「この部屋専用の冷蔵庫。」
「冷蔵庫?」
「いや、持ち込んだのは俺じゃないよ。吉川先生の」
松田先生が来るまで私たちの社会科を担当していた先生の顔が浮かぶ。
例に漏れずオジサン先生だ。
準備室にこんなものを隠していたとは。
この時間になると人通りは皆無に近い。
それでも松田先生は念入りに辺りを見回してから私を中に招き入れた。
世界地図やスクリーンなど、社会科の授業で使う教材が保管してある部屋だ。
大きな窓から差し込む日差し。
空中を漂う埃。
「ちょっと待ってて。」
松田先生は部屋の奥まで進み、しゃがみ込んで冷蔵庫を開けた。
「それって」
「この部屋専用の冷蔵庫。」
「冷蔵庫?」
「いや、持ち込んだのは俺じゃないよ。吉川先生の」
松田先生が来るまで私たちの社会科を担当していた先生の顔が浮かぶ。
例に漏れずオジサン先生だ。
準備室にこんなものを隠していたとは。