君の星、僕の星
「違ったって?」
「うん」
「妊娠してなかったの?」
「……うん」
この前と同じコンビニの駐車場。
瀬戸さんはしばし私を見つめ、
「良か、ったー……」
あからさまにホッとした顔で、運転席のシートに深く沈み込んだ。
間違いないんだよね?と何度も訪ねる口元には笑みさえ浮かんでいる。
その反応ひとつひとつが私の心をえぐっている事など、彼は知る由も無いんだろう。
「だから、お金……返す」
その為にもう一度呼び出したのだ。
返し終えたら今度こそサヨナラするつもりだった。
私がバッグの中から封筒を取り出そうとすると、
「あー、いいよ。」
瀬戸さんは左手で私を制した。