君の星、僕の星
心臓が破れる寸前まで走り続け、見知らぬバス停のベンチに腰かけた私はスマートフォンを取り出した。

息が整うまでしばらく待ってから着信履歴を呼び出す。
何度目かのコールの後、電話はあっさり繋がった。


「達也?あたし。……あのさ、」



自分の事さえ大事に出来ない今の私は
きっと、誰の事も大事に出来ないから。




「別れよう?」




曇りかけた夜空に、白く半月が浮かんでいた。

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