君の星、僕の星
「ただいま」


自宅のドアを開けた途端に、どんよりと重たい空気が押し寄せる。
背筋に緊張が走った。


「淳子(ジュンコ)?」


妻の名を呼びながらリビングへ向かう。



「おかえりなさい。」



リビングの電気は付けられていない。
キッチンの豆電球に照らされ、ソファに座る淳子の姿がぼんやりと浮かび上がっていた。



「何やってるんだ、電気も付けないで……」

「今日病院に行ってきたんだけどね」



スイッチに伸ばした手を止め、妻を振り返る。



「今回もダメだった。」



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