アイビー。
部屋に入ると、お母さんと壱のお父さんが迎えてくれる。
「蒼依っ…」
お母さんに抱きしめられる。
「…っ」
泣きそうになるのを堪えて、
「壱が…怪我…」
「壱君、助けてくれてありがとうね。手当するから…」
「あ、いや。全然大丈夫すけど…」
お母さんが壱を連れていく。
「蒼依ちゃん。おいで」
壱のお父さんがソファをぽんぽん、と叩く。
ちょこん、と隣に腰掛ける。
「怖かったね、もう平気だからね」
「…はい」
「…壱は。蒼依ちゃんのこと、守れたかな?」
「…はい」
「よかった。」
おじさんは嬉しそうに笑う。
「不機嫌に帰ってきてね。つまんなそうにテレビ見ながらケータイ気にしてたんだけど。急に飛び出てったもんだから驚いたよ」
ニコニコ話すおじさんの笑顔は壱とはあまり似てない。
タレ目で、優しそうで。
「俺はね。君のお母さんを守ってあげられなかったから。壱が蒼依ちゃんを守れてるなら良かったよ」
「…お母さん、壱のお父さんにすごく感謝してるって言ってました…」
「…なら、よかった。」
おじさんは目を細める。
「俺は、若い頃すぐに血縁を切っちゃったから」
「…え?」
「真依の助けてって声に、気付けなかったんだ。」
「…血縁って、切れないんじゃ…」
「切れるよ?現に俺は高二の時に切ってしまったからね」
「…うそ…」
なんで…
私は切れなかったんだろう…?
「蒼依っ…」
お母さんに抱きしめられる。
「…っ」
泣きそうになるのを堪えて、
「壱が…怪我…」
「壱君、助けてくれてありがとうね。手当するから…」
「あ、いや。全然大丈夫すけど…」
お母さんが壱を連れていく。
「蒼依ちゃん。おいで」
壱のお父さんがソファをぽんぽん、と叩く。
ちょこん、と隣に腰掛ける。
「怖かったね、もう平気だからね」
「…はい」
「…壱は。蒼依ちゃんのこと、守れたかな?」
「…はい」
「よかった。」
おじさんは嬉しそうに笑う。
「不機嫌に帰ってきてね。つまんなそうにテレビ見ながらケータイ気にしてたんだけど。急に飛び出てったもんだから驚いたよ」
ニコニコ話すおじさんの笑顔は壱とはあまり似てない。
タレ目で、優しそうで。
「俺はね。君のお母さんを守ってあげられなかったから。壱が蒼依ちゃんを守れてるなら良かったよ」
「…お母さん、壱のお父さんにすごく感謝してるって言ってました…」
「…なら、よかった。」
おじさんは目を細める。
「俺は、若い頃すぐに血縁を切っちゃったから」
「…え?」
「真依の助けてって声に、気付けなかったんだ。」
「…血縁って、切れないんじゃ…」
「切れるよ?現に俺は高二の時に切ってしまったからね」
「…うそ…」
なんで…
私は切れなかったんだろう…?