如月探偵事務所‼︎①〜謎の力と仲間達〜

「はぁ…ついたぞ…っ」

私達は息を切らしながら
ある建物の前で足を止めた

「ここは…?」

3階建ての建物。
普通のビルのように見えるけど…
2階の透明な窓に何か書かれてる…?

「如月…探偵事務所…?」

え。私とおんなじ苗字だ。

どういう事…?


その時、
ガシャんっと
大きな物音が中から聴こえてきた

それと
喧嘩でもしてるかのような大きな声も…

この声…物凄く聞き覚えが


「戸惑うかもしれないが話は後だ‼︎」

翔はまた私の手を握り

一回の自動ドアに入ると

「こいつは関係者だ‼︎」

受付の女性にそう言って
すぐに奥の階段を登り始めた

え。勝手に入っていいの??

そう思いながらも受付の女性をみると

何事もなかったかのように
パソコンに向かっている


ええええええ。


「おい!転ぶなよ」

前から翔の声が聞こえて
私は階段を転ばないよう気をつけて登った


2階に上がるとすぐ

ドアがあった。




如月探偵事務所へようこそっ



そう書かれた張り紙。


翔はためらいもなく
勢いよくドアを開けた


腕を引かれ私も翔と中へ入る


「くっそぉぉぉぉ‼︎お前ら絶対許さねぇ‼︎」


聞き覚えのある声がして
私はその方向を見た

「翠にぃ…?」

私が小さく呟くと
翠にぃの体がピタリと止まった



って…え?!
机を軽々と片手で持ち上げて
今にも投げそうにしている…!?

私が驚いていると

「さな‼︎お前なんでここに‼︎」

そう言いながら
私のところへ走ってきた


「えっえっと…
翔にここまで連れてこられて…」

確かに私なんでここに…?

そう思っていると

「翔‼︎ちゃっかり手を繋ぐな」

そう言って翠にぃは思いっきり
私から翔の手を離し
翔を投げ飛ばした

「翔‼︎」
私が驚いていると

「やっときたんだね。さなちゃん」
「遅〜い。もう少しで死ぬところ」
「遅すぎ」

聞き覚えのある声がした…

< 15 / 17 >

この作品をシェア

pagetop