命の祈り【仮】
俺はその時に大泣きした。
母親を喜ばせたかった。幼い俺は
ただその気持ちで作ったものをいとも簡単に崩した。
人とはものとは簡単に壊れやすいもの。
俺は幼い時に学んで子供とは言えない
子供らしくない子になってしまった。
その後成長した俺は自由に遊び歩いていた。
家に帰ることもなく、色んな場所を転々として生きていた。
ある日俺が家に返るとそこはもぬけの殻で
俺のもの以外は全て無くなっていた。
「アイツ、出てったんだ。」
俺は内心喜んだ。
やっとお荷物が居なくなった。
やっと一人になれたんだ。
俺はその後高校は行くこともなく、ただ毎日生きるために仕事をしてきた。
女を作ることもなく毎朝早く起きて
肉体労働。
女なんてめんどくせぇ
母親がトラウマとかではない。
でも、女を作ろうなんて思わなかった
だって、いまに満足していたのだから。