命の祈り【仮】

帰りの飛行機は想像を絶した。
行くときよりも体力がなかったせいか
体は悲鳴をあげた。
吐き気は治まらず、吐き袋を手にトイレへ駆け込み死んでしまいたいくらいだった。

地元へ戻るとお母さんはわたしを抱きしめた。
「無事に帰ってきてくれてありがとう」
お母さんは泣いていた。

わたしはもらい泣きをしてしまった
お母さんに会えたことにうれしかった。

「お母さんありがとう。本当に楽しかったよ。」
感謝の言葉を言うとお母さんはわたしから離れてせいやに顔を向けた。

「ありがとう。みかるを連れていってくれて...」

「いえ。僕もとても楽しい時間を過ごせました。」

せいやはそう言うとペコリと頭を下げた。

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