いちばん
『まって、妹さん。どうせなら試合見ていってよ。』
「え？でもルール分かんなですし。」
『ルールなんて、そのうちで大丈夫。見てるだけでも楽しいから。』

いわば、強制？でも、せっかくだから、見ていこうかな。

「分かりました。ちょっとだけ見ていきます。」
『うん。嬉しいよ。』

先生は、そう言うと、次の試合のため、生徒たちの練習につき合いに行った。

「なっちゃん。大丈夫？」
ともちゃんに声かけられる。
「うん、大丈夫だよ。せっかくだからね。」
「バスケ部の子たちね、試合になると全然空気違うから、きっと面白いよ。」
「そうなんだ。」

私は、まだバスッケトなんかやったことなくて、全然分からない。
でも、試合が始まる前の空気は少し緊張した。

ぴーっと。試合のホイッスルがなる。
先生は、生徒たちに声かけていく。
それは真剣そのものを感じた。


チーム同士で声をかけ、ボールが回していく。
先に点数が入ったのは、相手チーム。

「あっ。」
「大丈夫、これからだから。」
ともちゃんはカメラをずっと構えながら声をかけてくれる。


頑張って欲しいと、心の中で声かける。



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