いちばん
教室に入ると、黒板に座席表が貼ってあった。
自分の名前を一生懸命探す。
松尾 なつ。松尾 なつ…。

あ!窓側だ。やった。
隣は…誰かな?
ドキドキ

松岡 翼。
おまえかい!何か、ドキドキして損した気分だ。
心の中で、1人ツッコミを入れる。

「はあ、隣は翼か。」
「え?何で~テンション低いな。俺は隣になれて嬉しいけど。」
確かに、知ってる人が隣は安心するけど…。
新しい友達を作れるチャンスが、減るよね。

新しい席に座ると。
゛ねえねえ、あの人かっこよくない?“
゛うん、うん!かっこいい。゛
私の隣に座っている、翼について話してるみたい。

やっぱ、翼はどこにいてもモテルな~

背高いし、イケメンだし、勉強も出来てスポーツも出来る。
あれ?完璧じゃないか?

あと、誰にでも優しい。


「なつ。部活何に入るの?」
翼から聞かれる。

「ん~、バスケ部にする。」
「マジ?ずっとバレー部だったじゃん。」
翼は、驚いてるみたい。
何か、少し慌ててる。
「うん。楽しそうだな~って。新しい挑戦!」
「いやいや、めっちゃいい笑顔だな…。」
何か、翼は、うんうんうなってる。
どうしたんだろう?


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