私限定の甘さ
「愛ちゃんはさ、どうしたいの?
俺、愛ちゃんのことよくわかんないよ。
俺のこと、昔は嫌いって言ってたのに、急に好きって言うし。しかも、逃げるし。
もう…俺、疲れたよ…」
一気に本音が出てしまう。
「もうさ、俺、愛ちゃんに関わるのやめたほうがいい?」
いつも、迷惑そうにするしさ。
どうしたいんだよ、本当に。
今だって、黙ったまま。
「もう、いいから。
じゃあね…」
俺は、教室から出ていこうとする。
「待って!」
愛ちゃんの声に思わずピタッと止まってしまう
「…何?」
愛ちゃんの方を振り返ると俺は、びっくりした
愛ちゃんが、泣いていたから。
…言いすぎたかな。