私限定の甘さ
──ってなことがあって、今に至る。
俺の部屋でDVDを見ている。
でも、正直、映画なんかより隣の愛ちゃんが気になる!!
だから、さっきから映画を見るふりをしながら、愛ちゃんを見ている。
映画に夢中なのか、俺の視線に気付かない愛ちゃん。
…映画に夢中な愛ちゃんも可愛い…。
バシッ
「愛ばかり見てないで映画も見たら?」
馬鹿にしたかのような顔をして俺の頭を叩いた荒木。
…ッ!! 痛てぇ…
「だ、大丈夫?
てか、私のこと見てたの?」
荒木のせいで愛ちゃんにバレた。
「あ、あの…その……はい…見てました…」
「映画見ないと!!せっかくみんなで見てるんだから!」