私限定の甘さ
愛が高木と上手くいくように私は愛を見守っていた。
そんなある日のこと。
授業が終わったので、私はいつも通り帰る準備をして教室を出た。
下駄箱の前に着いて靴を吐き変えようとした。
「あの…荒木さん?」
後ろから呼ばれて私は振り向いた。
そこには、綺麗な顔をした男子が立っていた。
…誰?
「何か用でも?」
私はいつも通り、冷たくそう言った。
「俺、高木 俊の親友の日向 光。
光って呼んで?」
ニコッと爽やかな笑顔を私に向ける光。
…思い出した。
この人、女子に王子様みたいって騒がれてる人だ。
確かに、綺麗な顔をしている。
女子が騒ぐ理由も分かる。
けど、私はそんなことどうでもいい。
「…用がないなら私、帰るから。」