私限定の甘さ
「…ふっ。荒木さんって素直じゃないね。」
少し意地悪そうに笑う光。
──ドキンッ
光ってこんな顔もするんだ…。
「う、うるさいから」
光はきっと私のことを大切にしてくれる。
だから…信用したい。
帰り道。
私たちは愛と高木の話で盛り上がっていた。
「ほんとさ、あの2人見てると さっさと付き合え!!って思うよね。」
「そうそう。この前、俺が俊に『さっさと付き合えよ』って言ったら、俊がキレて『付き合えるもんなら付き合ってるわ!』って言い出したからな!」
光と話をすると楽しい。
他の人にこんなに話すことないのに。
「本当に早く付き合えばいいのにな。」
笑顔でそう言う光。