私限定の甘さ
「えーと…水でいいかな?」
自動販売機のボタンを押し、水を買った。
よし、俊が待ってるから早めに帰らなきゃ!
そう思い、俊の元へ急いで帰った。
「俊、お待たせ!
はい、水!」
「ん…ありがとう」
ごくごくと水を飲む俊。
水を飲んで少し楽になったのか、顔色がさっきよりもよくなった。
よかった…。
さっきまで顔が真っ青だったから、倒れちゃうんじゃないかって心配だったから。
「具合が悪かったなら無理しないで言ってくれたらいいのに…
無茶しないでよ、ばか…」
「ごめん…」
「もういいよ…俊が大丈夫ならそれでいいから!」
「ごめん…」
「だから、いいってば!
俊ったら、気にしすぎ!」
笑顔でそう言うけど、まだ申し訳なさそうな顔の俊。
…なんかおかしい。