私限定の甘さ
そう言いながら指をさす怜。
その指のさしてる方を見ると、男子の中に1人、目立つ人がいた。
サラサラの黒髪。
涼しげな目。
背が高くスラリとしていてスタイルがいいのが分かる。
…あれが、高橋くん…だよね?
「わぁ、本当にかっこいい人だね…」
その綺麗な顔に思わず見とれてしまう。
「ね。
まぁ、でも光の方がかっこいいけど」
少し顔を赤くしてそう言う怜。
「俊もかっこいいよ!」
「光の方がかっこいい」
と、言い返してきたもんだから、少しムッとなったけど、我慢した。
「まぁ、イケメンだけど高橋くんとは話すことなさそうだね」
笑いながら怜に話しかけるけど怜は無言のまま私を見る。