私限定の甘さ

「じゃあ、俺と組んでくれる?」


女子たちの視線が感じないのか無表情で私に聞く高橋くん。

女子が少し怖いけどせっかく誘ってもらえたし…。

断るのも申し訳ないなと思い、


「う、うん。
私でよければ」


と、頷いた。


「ん、よかった
ありがと」


高橋くんは優しく微笑んだ。

周りからは、女子のざわざわした声が聞こえる。

中には顔を真っ赤にしている女子も。

赤くなる理由もわかる気がする。

だって、今まで笑った顔を見たことがない高橋くんが笑顔になったから。
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