私限定の甘さ
「うん…」
私は、俊に避けられていること。
未だにギクシャクしていることを怜に話した。
私が話し終えると、怜はため息をつく。
「ったく、高木は馬鹿なの?
勝手に誤解して彼女を避けるなんて…」
「私が悪いんだもん…
俊は悪くないよ」
「でも…愛。
来週でしょ?あんたの誕生日。」
そう。
来週の土曜日は私の誕生日。
ずっと楽しみにしていた。
彼氏と一緒に過ごすことが夢だった。
なのに、このままじゃ…。
涙がポロッと出てしまった。
「あ、あれ?
なんで涙が…
ごめん、なんか」
拭っても拭っても溢れ出す涙。