私限定の甘さ
迷い 俊side
「はぁ…」
カレンダーを見て思わずため息をつく。
今日は愛ちゃんの誕生日。
なのに、俺はなにをしてんだ。
ずっとベットの上でゴロゴロとしている。
ふと、天井を見つめる。
思い浮かぶのは愛ちゃんのこと。
今までの俺なら何があっても愛ちゃんの誕生日だけは祝うだろう。
でも、愛ちゃんが好きで好きで仕方がなく、
愛ちゃんのためならなんでもできたあの頃の俺
とは違う。
今の俺は…。
ただ、初めての嫉妬という感情に戸惑って、
逃げているダサいヤツ。