私限定の甘さ
『し、俊、その…嬉しいんだけど…
私の誕生日過ぎちゃったよ?』
『あ、誕生日デートって言い方がダメだったね正式には誕生日のやり直しデートだね』
『た、誕生日のやり直しデート!?』
な、なにそれ…。
ポカーンと放心状態になる私。
『うん、誕生日の日、俺なにもできなかったから。やり直しさせて?』
そんな…。
私にとってはあれが最高の誕生日プレゼントだったのに!
『そんなの悪いよ!!誕生日プレゼントまで貰ったんだし!
普通のデートしようよ!』
私がそう言うとシュンとした顔になる俊。
『俺、愛ちゃんと誕生日にデートしたかったんだ…だけど、愛ちゃんは荒木と出かけてたし。』
『うっ…』
『しかも喧嘩中だったし…』
『うぅ…』
俊の言葉が私の胸にグサッと刺さる。