あなただけだった
偶然でいい。直也にもう一度会いたかった。



人はよく“世間ってせまいね”って言うけれど、私にはすごく広く感じる。



だって、会いたいと思ってる人には会えないのだから…。



純白のドレスに身を包んだユカコは直也への想いを誰も届く事のない胸の奥にはしまわずにその場へ置き、教会のドアを開けた。



『直也、ありがとう。』



ユカコはそう呟くと、ゆっくりとヴァージンロードを歩きはじめた。




〜fin〜
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