Secret twin LOVERS〜秘密の御曹司に、奪われ愛〜

-3-


ーーあのお店を初めて訪れてから、一ヶ月が過ぎた。

また行ってみたいな…とは思っていたけれど、そんなにリーズナブルなわけでもないあの場所には、

薫が言っていたように、そう簡単には足を運ぶことができなかった。


ーーそんな折り、

「…この封書を、至急届けてもらえるか?」

と、課長に言われた。

「B.C. square TOKYOってビルに入っている、"B.C. Building Inc."という不動産会社だ。宛名は表書きにある通りだ、頼んだぞ」

課長の言葉に、あのビルだ……と、思う。

封筒を受け取って、席に一旦戻ると、

「冬美、良かったじゃん。また、あそこに行ける口実ができて」

薫に、肘で小突かれた。

「もしかしたら、また秋冬さんにも、会えたりするかもよ?」

そう囁くのに、(会えたらいいんだけど…)と、ぼんやり思った……。


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