Secret twin LOVERS〜秘密の御曹司に、奪われ愛〜
会社に戻ってくると、
「ねぇねぇ、秋冬さんには会えた?」
早速、薫に尋ねられた。
「……うん…会えたっていうか……」
前とは違いすぎた印象に、なんて言ったらいいのかわからなくなる。
「……会えなかったの?」
突っ込んで聞いてくるのに、
「そうじゃないんだけど……」
と、言いよどむ。
「だったら、どうしたのよ?」
「うん…なんか、別人みたいだったから……」
答えると、
「別人…?」
と、首を傾げられた。
「うん、なんか…お店での秋冬さんとは全然違ってて、冷たい感じがして……」
席に腰を下ろすと、さっきのことが思い出されて、「はぁ…」と、ため息が漏れた。
「え…じゃあ、あれって、お店だけの顔ってこと?」
薫がそう訊いてきて、
「だとしたら、一体どうなってるんだろうね?」
と、私の顔を横目に窺った。