Secret twin LOVERS〜秘密の御曹司に、奪われ愛〜
「…今日は、買い物か何かで?」
「はい…秋冬さんは? お店に今日も出られるんですか?」
訊くと、首を横に振って、
「お店が定休日なので、僕も買い物でもしようかと」
答えた。
「そうなんですか。やっぱり定休なんですね」
「ええ、お休みの日は、この辺りは人通りもあまりないので」
と、秋冬さんが周りを見渡す。
「本当に、静かで…」
「ええ、いつもの喧騒が嘘のようで、なんだか違う場所のような気もしますよね?」
頷づいて、歩く人もまばらな歩道に目を移しながら、
その優しい微笑みに、エレベーターのところで会った人との接点は、どこにも感じられなくて、
やっぱり、こっちの方が彼の本当の姿なんだとも思えた……。