Secret twin LOVERS〜秘密の御曹司に、奪われ愛〜

「あ…あなた…秋冬さん?!」

横で、薫が声を上げる。

「……秋冬?……僕は、秋冬なんかじゃない。あいつといっしょになどするな」

と、眉間にしわを寄せるのに、

「でも、そっくりで……」

薫がぶしつけな程、じっと顔を見やる。

「……秋冬は、僕の双子の弟だ。だから、顔が似てるのも当たり前だろうが……」

言い捨てて、不機嫌そうに向けた背中に、

「あのオーナー、すいませんでした。接客に手間取っていまして」

と、バーテンダーが声をかけた。

「いい。わかっているのなら、とっとと店の中へ案内をしろ!」

怒鳴りつけるように応えるその男に、

「……そんな言い方って、ないでしょ?」

と、薫が口をはさんだ。


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