Secret twin LOVERS〜秘密の御曹司に、奪われ愛〜

「……おかしいの?」

コーヒーを飲んで、尋ねる。

「おかしいって! どんだけ天然なのよ、あんたってば」

いつもみたいに怒って言う薫から、

「…ごめん、でも、別に秋冬さんとは、このままでもいいかなっていうか……」

顔をうつむける。

「…いいわけないじゃない。はっきりしないまま会ってたって、しょうがないでしょ」

コーヒーカップを持ち上げて、薫が言って、

「……冬美、前に振られたからって、恋に臆病になってるんじゃないの?」

そう指摘をされて、言葉に詰まる。

「ほら、ね…。ダメなんだってば、そんなんじゃ。なんにも言ってこない秋冬さんもだけど、冬美の方からだって、ちゃんとアプローチをしなさいよ」

「うん……」

と、下を向くのに、

「今度、彼と会う時には、しっかりと話しなよ。いい?」

と、顔を覗き込まれた。



< 52 / 93 >

この作品をシェア

pagetop