Secret twin LOVERS〜秘密の御曹司に、奪われ愛〜

「……冬美さん、僕と付き合ってください」

「……はい」

頷くと、

「……なんだ、本当にまだ付き合ってなかったのか?」

と、春夏さんが唇の端を軽く吊り上げて笑った。

「……兄さんの…ハルのおかげです。彼女には、気持ちを伝えるきっかけがつかめなくて……」

「……ふん、おまえが奥手なだけだろ」

そう言って、背を向けるのに、

「……これからは、またハルって呼んでも……」

呼びかけた彼に、

「……呼べよ、勝手に…」

応えて、

「……僕も、呼んでやるから……アキって」

ヘリポートを後にしたーー。



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