Secret twin LOVERS〜秘密の御曹司に、奪われ愛〜

そんな彼が好きで、いっしょにいられることが、たまらなく嬉しかった。

「……冬美さん、このオリジナルカクテルの名前を、決めてくれませんか?」

「え…私が?」

出されたカクテルに目を落とすのに、

彼が、「ええ、お願いします」と、微笑む。

濃く深いブルーが鮮やかで綺麗な、そのカクテルには、イメージのそのままを名前に付けたくなる……。

しばらく考え込んで、

「……"藍"とかは、どうですか? 藍色の藍…」

提案をしてみる。

「……藍、いいですね。では、私のカクテルレシピに加えさせていただきますね」

「うん…」グラスを持ち上げて、一口を飲む。


ほんのりと甘いカクテルの味は、口の中に柔らかく残って、

彼のやさしいキスを、思い出すようだった……。



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