Secret twin LOVERS〜秘密の御曹司に、奪われ愛〜
「もう〜何、泣きそうな顔なんかしてるの。違うってばー!」
むにっと頬を両手でつかんで、横に引っ張られる。
「羨ましいなって、言ってんの!」
「…痛いって、薫ちゃん…」
つままれた頬をさする。
「……私も、秋冬さんみたいな、かっこいい彼氏、ほしいっ!!」
会社から帰る道すがらに叫んで、
「そうと決まれば、改めてB.C. square TOKYOに行くからね!」
私の腕を強引に組んで、薫がまた臨戦体勢みたいに、大股で歩き出す。
「……私だって、あそこで、いい恋を見つけるんだから!」
冬の空に、彼女の声が高くこだまして響いたーー。
-End-