Secret twin LOVERS〜秘密の御曹司に、奪われ愛〜
「もっと、積極的になれ、アキ。おまえも鷺宮の人間なら、そういう血も流れているはずだ…」
「…はい……」
とだけ、返すのに、
「……。…なぁ、おまえは覚えているか? 昔、鏡の前で『ずっと、いっしょにいよう』と、約束したのを…」
言われて、
「うん……」
兄も、あの約束を覚えていたんだと思う。
「約束は、ずっと忘れずにいたんだが、おまえとはいつの間にか溝ができて、それを埋められないまま、今まで来てしまって……」
黙って、首を横に振る。
「……だが、これからは、もっと助け合っても行こうな…。あの時、約束をしたように、ずっといっしょに……」
ワインを飲んで、頷く。
「……ずっといっしょに、鷺宮を……僕を、支えてくれよな…」
「……はい」
「じゃあ、乾杯をしよう。あの頃の、そしてこれからの僕たちに乾杯を」
言う兄に、グラスを掲げて合わせた。