不埒な男が仕掛ける甘い罠
新side
隣で寝息を立てるかわいい彼女。
唯が幼馴染から彼女になるまで、俺の企みは計画通りに進んだ。
彼女になったからといって、そこで計画は終了じゃない。
唯と結婚して、子供を2人はほしい。
唯と慧とは兄妹のように育ち、兄のように慕ってくれていたが、2人と離れてしまうとひとりぼっちになりいつもどこか寂しかった。
ひとりっ子だった俺は、兄妹のいる奴らが羨ましかったから、余計そう思うのかもしれない。
そんな俺の気持ちは、兄妹のいた唯にはわからない事らしい。
そして、早く結婚したい理由もわからないらしく、唯は交際期間がほしいと言う。
幼馴染としてお互いを理解し、過ごしてきた期間があるのに、恋人として理解していく時間をほしい理由がわからない。
そんなの、結婚してからでもいいんじゃないのか?
前の彼氏、拓真は絵里さんと交際し始めたらしいが、唯を諦めきれてないらしい。唯のなかで、拓真は過去の男になっても結婚を焦る俺は、唯と離れて暮らすなんて考えられない。
そこで俺はスマホを取り強行手段にでる事にした。
電話口に出たのは、唯の帰りを心配していた仁さん。