不埒な男が仕掛ける甘い罠


「…もしもし、新です。唯の奴、酔っ払って寝てしまったので今日はこのまま泊まらせます」

「…あぁ、わかった」

今から俺が言うことに仁さんは、どう反応するのだろう?

ドキドキと高鳴る胸を手のひらでグッと押さえ

「早めに唯と結婚したいと思ってます。籍だけじゃなく式も挙げて、唯と暮らすことを許して下さい」

しばらくの沈黙

「…泣かせるようなら、すぐにでも離婚させるからな」

仁さんなりの許しの言葉に、大きくガッツポーズをした。

「ありがとうございます」

「唯を頼む…じゃあな」

プチっと切れた電話を握り締めた後、肩の力が一気に抜けていき、そのままベッドで横になると、温もりを求めすり寄ってくる唯の頬にキスをした。

交際期間もなしに結婚すると家族を巻き込んだ事に唯が驚き、怒るだろう。

だけど、唯なら、「まぁ、いいっか」と言って最後は頬を膨らませ怒りながらも許してくれるだろうと、唯のウェディングドレス姿を想像して眠りについた。

〈完〉
< 156 / 156 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:53

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

表紙を見る
御曹司様はシンデレラを溺愛する

総文字数/31,405

恋愛(純愛)60ページ

表紙を見る
甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る

総文字数/76,140

恋愛(オフィスラブ)145ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop