不埒な男が仕掛ける甘い罠

「…唯は悪くない。我慢できない俺が悪いんだ。だから、全部俺のせいにすればいい」

それはまるで悪魔の誘惑…

逃げれないようにぎゅっと抱きしめて、うなじに触れた唇が徐々に耳元へ這い上がって、耳朶を食み、熱い吐息を吹きかけて舌を這わせうなじに降りていく。

「……はぁ…んっん……ぁ…」

我慢できずに甘ったるい声が漏れる。

すると、そのままカウチソファに押し倒され羽織っていたコートを引き剥がされ、背中から新ちゃんが覆い被さって私の動きを封じた。

起き上がろうとする手を掴んで、指が絡む。

その甘い仕草に心がときめいていたら

「いいんだな?」

「どうして聞くの?…」

「そうだな…唯は俺に今から無理やり抱かれるんだ…だから、抵抗しろよ」

私に言い訳を用意してくれようとするズルイ男

そして、私も新ちゃんのせいにして抱かれる理由を探していた。

黙るズルイ女に…

「選べよ。俺かあいつか…」

あなたは、イジワルだ…

選べないとわかってるくせに、答えを聞き出そうとする…

私の心を見透かしたように鼻で笑った男の手が、服を捲り肌を弄り、唇がうなじを這う。

顎が仰け反り、開いた口に男の指が入り口を塞ぐ。
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