明日になればきっと

今日はお昼休みまで長く感じたなぁ。
よし！
「行ってくるー！」
「行ってらっしゃ〜い」
いつものように教室を飛び出る
――ッドン
「わっ」
小走りで廊下に出た瞬間誰かとぶつかった
「ごっごめんなさい！！大丈夫ですか！？」
「へーき」
「え？」
そう言いながら尻もちを着いた私の腕を引っ張り立たせてくれる。
この聞き覚えのある声は。
「奏斗先輩！？！？」
「なに」
え、いや何って。
「なんでここに居るんですか！？」
「あんたに用があるからだけど」
奏斗先輩が私に用！？
そんな奇跡あるの！？
「な、なんですか！？！？」
私がいつも教室行くこと知ってるのにわざわざ奏斗先輩から来てくれるなんて。
「修学旅行行くんだけど、何が欲しい？」
「へ…っ？」
え？え？それって。。
「なにマヌケづらしてんの？いらないの？」
「入りますいります！でもどうしてですか！？
絶対買ってきてなんてくれないかと。。」
無理だと思ってたのに。
まさかの奏斗先輩の方から聞きに来てくれるなんてそんなの反則じゃない！？！？
「別に。どーせ言いに来ると思ってたし……蓮輝が買ってやれってうるせーから」
蓮輝先輩！！ナイスです！！
「嬉しいです！！ありがとうございます！！」
「で、なにがいいの？」
ど、どうしよう！！
買ってきて欲しいとは思ってたものの物まで考えてない！！
「えっと、えっと…」
早く決めないと呆れて帰っちゃう！！
「えっと、奏斗先輩に決めて欲しいです！！」
「……おっけ」
奏斗先輩、今面倒くさって絶対思いましたよね？？顔がそう言ってます！！
「楽しみにしてます！！ありがとうございます、奏斗先輩！」
面倒かけてることは分かってるけど、それでも嬉しいものは嬉しいんだからしょーがないよね！
「じゃあ戻るから」
「はい！！……って、え！？」
「なに」
「お昼！！一緒に食べましょうよ！！」
会いに来てくれたのは嬉しいけど、いつものランチタイムは！？
「いや、時間。そこまでの時間もうないでしょ、じゃあね」
「そ、そんなぁぁ〜」
私の事なんかお構いなしに自分の校舎の方に戻っていく奏斗先輩。
ああ、これから修学旅行の間会えないってゆーのに……
だけど、今まで奏斗先輩から私のクラスに来てくれることなんて1度もなかったし、これから先も一生無いかもしれないから、とりあえずまぁいいか♪