明日になればきっと


「はぁ…。」
今頃奏斗先輩何してるかなぁ。
授業なんて、一切耳に入らない。
お土産買ってきてもらえることに浮かれて忘れてたけど、奏斗先輩は、すごくモテる。
告白とかされるのかな、同じ班の子好きになったりしないよね!?
って、色んな思考が頭をよぎって冷静じゃ居られない!!!
「春川、お前話聞いてなかったな?」
「へ??」
急に担任の先生、時島「ときしま」先生に話しかけられる。
訳がわからず、遥華の方を見ると口パクで、バカと言ってる
「春川、今はなんの時間だ??」
「えっと、朝のHRです」
「じゃあ、今日は何の話をしていた?」
えっ……
「あー…」
やばいっ
奏斗先輩のことに気を取られて話なんて聞いていなかった!!!
なんて誤魔化そうっと考えていると、時島先生は、教卓に戻っていく
救われた〜っなんて思っているのはつかの間
「て事で女子の実行委員は、話を聞いていなかった春川に決定だ」
え!?
実行委員!?!?
「どういうことですか!!」
「…お前ほんとに何も聞いてなかったんだな?」
ちゃんと話しあ聞いておけばよかったよぉ
てか、実行委員ってなんの??
けどさすがになんの実行委員ですか?なんて聞けない。絶対怒られる!
「はーい!じゃあ男子の実行委員は俺がやりまーす!」
そう言って手を挙げたのは、
片瀬 琉翔(かたせ れんと)くんだ。
「おー、じゃあ春川、片瀬よろしくな!」
私にはなんの拒否権もなく決まってしまった。
とりあえずなんの実行委員なのか確認しないと!
なんて考えてる間にHRが終わり、片瀬くんが、私の席にくる
「春川よろしくな!」
なんて爽やかな笑顔なんだ!
「こちらこそよろしく!……って実行委員って何の??」
遥華に聞こうかと思ってたけどちょうどいい!
「そっからかよ!」
と笑う片瀬くん。実は片瀬くんかなりモテるらしい。私は奏斗先輩が一番カッコイイと思うけど、
でもニコッと笑う姿はほんとにカッコいい。
「全然話聞いてなくて(汗)」
「文化祭だよ!11月の文化祭に向けてこっからもう色々準備とかあるみたいだよ!」
「文化祭かぁ!」
そっか、まだ文化祭までは何ヶ月かあるけど、
出店決めたり準備したりとか考えたらもう実行委員とか決める時期なのかぁ
「明日とりあえずクラスで何やりたいか決めるから、覚えておけよ!」
「分かった!ありがとう片瀬くん!」
明日は奏斗先輩が帰ってくる日だ!実行委員で時間取られちゃったら会えなくなっちゃうよぉ。
なんて考える。
でも、なっちゃったからには、頑張らないと!!
「琉翔」
「え?」
「片瀬、じゃなくて琉翔って呼んでよ」
急にどうしたんだろう?
「分かった!琉翔くんって呼ぶね!」
そう言うと、嬉しそうに笑ってじゃあ!っと席に戻っていく琉翔くん
苗字で呼ばれるの好きじゃなかったのかな

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