明日になればきっと
「今日こそ奏斗先輩と話すんだ!」
「話せるといいね」
「うん!」
いつものように遥華と話しながら学校に向かう。
私たちの通う『桜ヶ丘高等学校』は家から駅まで自転車で15分、そこから電車で30分、桜ヶ丘駅で降りてそこから歩いてさらに15分かかる。
毎朝大変だけど、奏斗先輩に会えるって思ったらそんなの屁でもない!
「あ、ほら仁奈来たよ」
「え!」
遥華にそう言われ周りを見渡す
いたっ!!
「奏斗先輩ー!!」
「・・・」
「おはようございます!今日もカッコいいです!」
「・・・」
ゔっっやっぱり無視ですか。
「今日も大好きです!」
そう言って私を置いて先に行ってしまった遥華を追いかける
「待ってよー!」
そう言うと歩いてる足を止めて振り返る遥華
「毎朝ご苦労さま。で、今日はどうだったの?」
「ダメでしたーーー」
と笑ってみせる。
「良く無視し続けられて好きで居れるね」
「ゔっ。絶対好きにさせてみせるもん!」
「はいはい、頑張ってください」
どうせ無理でしょっと思ってるだ!いいもん!
「そーいえば、なんでそんなに奏斗先輩が好きなの?まだ高校入って2ヶ月しか経ってないのに」
「あれ?話してなかったっけ?」

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