明日になればきっと

やばい!遅刻する!!入学式なのに〜(泣)
ゔっ。クラクラする。
桜舞う4月。・・・と言いたいとこだけど全然寒いし桜なんて咲いてない!!
今日は高校の入学式なのに朝から体調不良で遅刻寸前!
もうこの坂登れば学校なのにー!!
ついてないなぁ。
ゔっ、もうダメ。
クラクラして目の前が真っ白になりその場にしゃがみこむ。
「最悪だよぉ〜。」
そう小さな声で呟く。
「大丈夫?」
え?
後ろからふと聞こえてきた声に後ろを振り向こうとするけど動けない。
「だ、大丈夫、です。」
振り絞るように出た声でそう答える。
さすがに知らない人に迷惑かけれないし。
「いや、大丈夫そうには見えないけど、赤のリボンってことは新入生か」
「うぅ。。」
「ちょっと我慢しろよ」
そう言われると同時に体がふわっと中浮く。
え?
「・・・あの。」
「そんなんじゃ歩けないだろ、見過ごすわけには行かないし、保健室まで連れてくから」
ど、どうしよう。私、いわるゆお姫様抱っことゆーやつをされてます!?
「ご、ごめんなさい!大丈夫なので、」
「いいから」
せめておんぶとかにしてよぉ(><)
恥ずかしい。。
「ありがとうございます。」
「・・・おぅ」
青色のネクタイ。2年生の人なんだ。
ぼやける視界の中でうっすらと見える。
―――風早 奏斗 (かぜはや かなと)
奏斗先輩って言うんだ。
少し茶色の髪の毛に少しだけ着崩した制服。ピアスも開いてる。顔も整ってて、優しくて。
きっとモテるんだろうな・・・
「おい。・・・おい!」
奏斗先輩の声とともに私の意識はそこで途切れた
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