追いかけるカゲ
カーテンの間から差し込む光に
鬱陶しさを感じ壁の時計へと視線を向ける
時計の針は昼過ぎを指していた。
有栖流を本格的に炙り出そうとしているんだ、そろそろ表舞台からは遠い暗闇に徹しないと。
また、、姉さんの二の舞いになる。
フと思い浮かんだのは…王寵の連中の顔
頭を左右に振り自分に言い聞かせる。
戒「…俺はもう何もないんだ。復讐しか」
呟いた言葉は誰にも拾われることなく
そっと消えた。