小さな村の大きな話
「……だいたいご理解頂けましたか??」


「……はい」



思った以上に重い話だ……。



「ちなみにこの件を知ってしまった教師は口封じも兼ねて、村から出ていっていただきましたわ」


「え…??」


「もし、この件があなたから漏れるようなことがあれば、どうなるかおわかりですね??」



ゾクッとした……。
確かに大学の時から少しおかしな村だとは思っていた。
それが、こんな事までやってのけるなんて…。



「黎華、ちょっといいか??」


「なに??」


「りん…。本田りんにだけは伝えてやって欲しいんだ」


「なんで??」


「必要がある、そう思うからだ」


「……問題が起きれば咲座家として処理する。そこに干渉することは許さない。
これに納得できるなら勝手にするといいわ」


「ありがとう」


「私はそろそろ帰らせていただきますわ。
ただでなくても麦祭の準備で忙しいのに…」


「…悪かった」



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