小さな村の大きな話


「お、私グッドタイミング??」


「あ、奈穂ちゃん!!」


「やっぱり!!さっきそこで古川さんとすれ違ったから」



ちょうどいいタイミングで奈穂ちゃんがやってきた。



「玄関先でワチャワチャするのもアレだし。
ほら、入って入って」



奈穂ちゃんが、樹ちゃんの部屋の戸を開けて手招く。



「私の家なんだけど??」


「そんなの気にする仲じゃないでしょー??」



みんなで部屋に入る。
奈穂ちゃんはリビングのソファーに樹ちゃんを座らせると台所に入っていった。



「これ、錦から許可貰ったハーブティーね!!
それとうちのキャラメルクラシックプリン!!」



きれいに盛り付けられて机の上に並んだ。



「さてさて!!本日の議題は!!“夏休みの計画!!!”
残り半分切ってるからね、急ぎ足で行くよ!!」


「あんまり激しいのは、私もりんも無理だからね…。
なんかいい案ある??」


「温泉、とか??」


「そうなるとやっぱり村の外に行くしかないね」


「うーん、外行くとなると確実に泊まりになるね」


「まぁ、夏休みだしいいんじゃん??どうせ暇だし」


「二人とも疲れちゃわない??」


「…温泉で何させる気??」


「長距離移動……かな??」


「まぁ、多分錦と壱も誘うことになるだろうし二人の言う事ちゃんと聞いてれば、大丈夫じゃないかな??」


「あ、そうだ視歩ちゃんも誘おうよ!!りんと視歩ちゃんも仲いいんだよね!!」



そっか、奈穂ちゃんと視歩ちゃんも知り合いだったっけ…。



「仲いいけど…3人一度に休み取れるかな…??」


「……無理じゃない??
というか、錦と壱が揃って休み取るのも難しいんじゃないかな??」
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