小さな村の大きな話

「先生、この段ボールどっち??」

「あぁ、これはー…って、りんちゃん!?!?
引っ越し作業は僕がやるから座ってて!!!」


先生は慌ててこっちに来て段ボールを取り上げた。


「え、でも…」

「疲れちゃったら大変でしょ。僕がやるから…」

「でも、私先生に面倒かけてばかりで…」

「気にしないで、僕が好きでやってることだから…
というか、その、先生ってやめない??
僕、すごいやましいことしてる気分になるんだけど…」

「えぇっ!?でも、先生だし…」

「前の病院でも患者に手を出したって散々噂になったんだからね!?!?」

「えー、じゃぁ、何て呼べば…」

「普通に大和って…」

「や、や…ゃまと…」

「~っ!!!!」


まるで“ボンッ”て効果音が聞こえそうな程に、二人して顔を真っ赤にして慌てふためく。
始まったばかりの同棲、先が思いやられるなー…

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