小さな村の大きな話
「おかえり、早かったね…」
「う、うん…」
…なんて伝えよう…
あんまり余計なことしないでって言われてたのに…
「…ねぇ、大和君。
なんでその封筒まだ持ってるの??」
「……えっと、その…ごめんなさい」
かくかく…
しかじか……
「…なんてことを……」
「でも多少の牽制のつもりで…それに、向こうも!!」
「確かに檜山さんは誤解されるような見た目してるけど、いじめには関わってないから!!」
「え、うそ…
で、でも見てみぬふりも立派な―
「檜山さん、サボり魔らしいし全然現場目撃してないから!!
それに、今日うっかり鉢合わせたときも助けてくれたし
そもそも、病院まで連れてきてくれたのだって檜山さんだよ!?!?
もう、大和君のばかっ!!!
だから余計なことしないでって言ったのに。全部知ってるわけじゃないんだからいちいち介入してこないで!!!」
バタンッと部屋に閉じこもってしまった。
初めての喧嘩だ…。
あー、なんでこんなことしちゃったんだろ。
つか、サボり魔って……
誤解される方もされる方だし…
でも、まさか、助けてくれてるなんて……
僕は、本当に…一体何を……。