小さな村の大きな話



大和くんと口を利かなくなってから初めての学校。
やっぱり気持ちは全然晴れなくて学校に行ってもモヤモヤしたまま。



「はぁー、本田さん…おはよ」


「ひ、檜山さん!?!?
お、お、おはようっ!!!」


「何驚いてるの??」


「あの、この間はありがとう。
それと、その…大和くんが色々と……」


「壱原さんの件は本田さんが謝ることじゃないでしょ??
ありがとうの方は受け取っておくわ。
調子は??もういいの??」


「うん、おかげさまで…」


「そう」



檜山さんはそのまま自分の席に行った。

今日は学校きてるんだ……。



「あ、言い忘れてた。
壱原さんがうちに来たよ」



戻ってきたっ!!



って…


「大和くんが!?!?!?」


「そ、朝っぱらから」


「す、すみませんっ!!
悪い人じゃないんだけど、ちょっと世間知らずなところがあって…」


「だから、あんたが謝ることじゃないでしょうが」


「ご、ごめ―


「ほら、また。
うじうじと、そういう態度が人を逆撫でするのよね。
あんたみたいな性格だと黎華がいなくなったって、第二第三の黎華が現れるわね」


「……」


「朝だったし追い返しちゃったけど、私別にもう怒ってないから。
壱原さん、あたし苦手だけど悪い人じゃないのはわかる。
もう気にしなくていいって伝えてくれる??やっぱり直接会うのはまだ…」


「……分かった。伝えておくね」



なんか、気を使わせちゃったみたいだな…。
私も檜山さんのこときっと誤解してたみたい…本当はすごくいい人なのかも!!



「あれ、檜山さんどこに…??
1限始まっちゃうよ??」


「出席取ったからサボる」


「………」




……やっぱり不良さんなのか…。
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