小さな村の大きな話
「錦、もうすぐ上がりでしょ??りんちゃんの様子見に行かなくていいの??」
上がりの準備を済ませ私服に着替えた視歩が話し掛けてくる
「今日は泊まってこうかと思ってる。
多分、夜になったら本田さんの容態が不安定になるだろうし」
「そっか…。
私そろそろ帰るから何かあったら一応連絡頂戴??」
「珍しく帰り早いんだな」
「帰れる日は帰らなきゃ♪」
「…最近忙しかったからな」
「錦も程々にね??壱原先生、出張なんだから錦が倒れたら美濃先生だけになっちゃうし」
「…分かってる。
お前も替えがきかない身なんだからさっさと帰れ」
「はいはい。じゃ、お疲れ様でーす」
出ていく視歩を背に書類に目を通す。
さて、そろそろ彼女の病室を見に行くか。