小さな村の大きな話

「本田さん、保護者さんとは…えっと…」

「あ、えっと…知り合い??みたいな??」

「親御さんは??」

「両親は仕事で海外に…」

「じゃぁ一人暮らしなの??」

「いえ、やま…あ、えっとさっきの方と一緒に住んでます」

「…そう…」


…なんか、詮索されてる??
まぁ、確かに家族じゃない男の人と住んでるんだからいい顔はされないか…


「ここが本田さんの教室。
呼んだら入ってきてね」

「はい」


大和君と私は付き合ってる。
心臓が悪い私はずっと入退院を繰り返していた。
そして、高1の頭に主治医が変わると言われてやってきたのが大和君だった。


「…さん」


大和君は気さくで優しくて…
人見知りの私にしては珍しく打ち解けるのが早かった相手だ。


「本田さん!!!」

「は、はひっ!?!?」

「もう、呼んだら来てって言ったじゃないの」

「す、すみませんぼうっとしちゃって」

「いいから、ほら入って」

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